第 3 回南紀白浜まなびツアー報告書
概要
事業種別
第 5 条第 1 号第 5 項 「野生生物及び生態系に関連した旅行等余暇活動に関する研究及びその成果を提供する事業」
名称
第 3 回南紀白浜学びツアー 〜私たちの暮らしと環境とのつながりを考える〜
目的
初年度に開催いたしましたフィールド学習を踏まえて、本年度は森里海に関してのプログラムを開催する。森・里については、熊野古道<大辺路エリア>にて自然と人々の暮らしを学び、海については、瀬戸臨海実験所周辺のスキンダイビングによるサンゴの観察や微生物採取と顕微鏡観察、京都大学白浜水族会の見学など海洋生物の生態系を学ぶ。そして、一連のプログラムを通じて私たちの暮らしがいかに自然環境に影響を及ぼしているのか、また、自然を未来に継ぐために私たちにできることが何かについて考える。
実施日
2007 (平成 19) 年 7 月 28 日 (土) 〜 7 月 30 日 (月) 2 泊 3 日
場所
熊野古道 <大辺路エリア>・京都大学瀬戸臨海実験所 (和歌山:白浜)
実施者
主催) NPO 法人エコロジー・カフェ (関西事務所)
共催) 京都大学フィールド科学教育研究センター
参加者
17 名
行程表およびプログラム実施状況
7 月 28 日 (土):熊野古道プログラム
| 時間 |
内 容 |
詳 細 |
| 12:30 |
富田会館集合
開会式
昼食 (富田会館にて) |
電車が遅れた為、予定より 1 時間ほど遅れのスタートとなった。開会式では主催者より、『かつての人々の暮らしと、健康な自然 (森−里−海) の関係を学ぶことで、豊かな自然を未来に受け継ぐために私たちにできることを考えていきたいと思います。』 と挨拶をし、大辺路富田坂クラブ語り部の木下先生と小守先生の紹介を行った。 |
| 13:00 |
ほてい竹を使った杖つくり体験 |
木工体験の一環として木下先生指導の下、かつては釣竿やとび道具として使用していた 『ほてい竹』 を使った杖つくり体験をした (杖は熊野古道散策の際に大活躍した)。
ほてい竹とは・・・直径 3, 4 センチで,稈の下部の節に変化が見られ、節が互いに斜めになり,膨れた様子が七福神の布袋様のお腹のように見えるのでこのような名前がついた。 |
| 13:40 |
熊野古道散策
(大辺路ルート) |
富田坂クラブの語り部:木下先生と熊野古道に生育しているキノコを研究されている小守先生のもと、熊野古道を散策した。普段キノコを目にする機会がなかったので、説明を聞きながら多様なキノコがあることを知った。
一般的な案内に加えて、時代とともに変化した森林や生活様式の変化を散策しながら学びました。現在の竹林は、昔は畑であったことや、石垣跡は、かつては人が生活していた証だったと説明を受けました。
また、世界遺産の登録時のままの状態を維持する為には、周囲の本来の環境保護が必要ですが、石ひとつ動かしてはいけない条約となっているので、遺産の管理が難しく、世界遺産の登録に矛盾が生じていることを知りました。
そして、古道にはウバメガシ (備長炭の原料) を主とした自然林が多く残っており、手入れのできない森は、伐採の必要性があることを知り、森を守らなければ絶滅の危機に瀕し、健康な森林を維持することの大切さを知った。 |
| 16:30 |
安居辻松峠到着
→ 下山 |
頂上にて休憩
安居辻松峠:富田と安居の境にあり、和歌山藩の一里塚の跡地とされ、道の両側に塚が築かれて松が植えられていたと伝えられることから、この名が付いた。 |
| 18:30 |
JR 椿駅到着 |
瀬戸臨海実験所へ移動 |
| 19:20 |
懇親交流会 (BBQ) |
白山先生、京大ゼミ生 (8名)、エコカフェ (2名)、一般参加者 (4名)、その他2名の総勢 17 名参加。 |
| 21:30 |
解散 |
|

開会式の様子

ほてい竹を使った杖作り

手入れされた森の様子

安居辻松峠にて
7 月 29 日 (日):臨海微生物観察学習プログラム
| 時間 |
内 容 |
詳 細 |
| 9:30 |
採取物の顕微鏡観察・講義 |
実験所臨海に生息するメイオベントスの顕微鏡観察をゼミ生と合同で行う。ミクロの世界の生物観察をし、海洋生物の多様な形態・生態を学ぶ。 |
| 12:00 |
昼食 |
瀬戸臨海実験所食堂にて |
| 14:00 |
スキンダイビング |
フィン、シュノーケルの装着・マナー講習を受け、スキンダイビングを行う。海との一体感をフリーな感覚で味わうことができ、海中世界を楽しみながら円月島付近にて生物の観察を行った。 |
| 16:00 |
自由時間 |
|
| 17:00 |
夕食 |
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採集物の砂こし

採集物を各自シャーレに取り分け

採集物の顕微鏡観察

スキンダイビング終了後にて
7 月 30 日 (月):施設見学プログラム
| 時間 |
内容 |
詳細 |
| 10:00 |
南方熊楠記念館見学 |
南方熊楠は、和歌山が生んだ博物学の巨星。遺稿、遺品などが展示されており、また粘菌の標本の種類は世界一と言われる見事なもの。生涯、在野の学者に徹し、地域の自然保護にも力を注いだエコロジストとしても注目されている。粘菌の存在を知らなかった為、とても興味深く勉強になった。 |
| 11:10 |
京都大学白浜水族館見学 |
白山先生の解説による館内ツアー。第1水槽室では、回遊魚やサメ・エイ、カンパチの幼魚が育成いけす (ネットの中で 3 〜 4 年飼育する) などが展示されていた。第2水槽室では、刺胞動物→環形動物→軟体動物→節足動物→棘皮動物→小魚とイセエビ類の順で、無脊椎動物の説明を受け、第3水槽室では、ムラサキウニの二酸化炭素の影響を調べる実験が行われていた。第 4 水槽室では、海藻や深海魚などが展示されていて、生物の形や動きなど解説を参考にしながら、観察し、多種多様な海洋生物に対しての理解が深まった。
また、普段見られない水族館の裏側も見学し、水温管理、えさ管理、環境管理の難しさを知った。 |
| 13:10 |
昼食 |
瀬戸臨海実験所食堂にて |
| 13:30 |
グループディスカッション |
ツアーを終え、参加前と後ではどのような心境の変化があったか。意見交換を行った。 |
| 13:45 |
解散 |
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水族館解説ツアー

水族館の裏側解説ツアー
全体評価
今回のツアーを通じ『森里海連環学』の考えでもある、豊かな海は豊かな森を育てるといった自然界のつながりを破壊しているのは私たち人間であるということを、実際に目で見て、自然の中で体験をすることにより理解でき、環境保護への意識を高められた。
また、自然との楽しい付き合い方を学び、自然を大切にする心を養えることができた。豊かな地球環境を次世代に引き継いでいくためには、私たちは自らの生活習慣を改めて、私たちひとりひとりが、自分のできることから始め、それを継続することが大切ではないかと気づくきっかけとなりました。
2 泊 3 日のツアーで平日 (月曜日) の休暇が必要だったため社会人の参加が難しかったようだ。行程管理など反省点は多々ありますが、良い経験と捉え、反省し、次回につなげたいと思う。
報道
- 2007 (平成 19) 年 7 月 15 日放送 (KBS京都 「林ひろしのハッピータイム!」)
- 2007 (平成 19) 年 7 月 18 日放送 (KBS京都 「山崎弘士の人めぐり・音めぐり」)
- 2007 (平成 19) 年 7 月 18 日放送 (ラジオカーパブリシティ)
- 2007 (平成 19) 年 7 月 18 日掲載 (京都新聞バライティパック)
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