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伊那谷視察報告

事業種別

第5条第1項第2号「野生生物の保護及び生態系の保全に関する情報の収集、整理、分析、保存及び提供の事業」

1 名称

伊那谷視察

2 目的

信州南アルプス北側に広がる伊那谷地域は、平安時代からの文化・伝統と鎌倉時代における文化・伝統が、集落ごとに特徴を持って今日に残され、12 月に開催される湯掛け歌舞伎の披露のときにのみ、この地に伝承され門外不出の青大豆による豆腐が振舞われている。棚田も保存され、身近な生態系がよく保たれているが、高齢化の進展と森を管理する後継者難の状況にもある。地形は急峻な山間に広がり、中央構造線の露出や隕石跡地の観察も可能である。エコカフェとして現状を把握するとともに、今後地元との協力あり方について検討する。

3 実施日

2007 (平成 19) 年 5 月 12 日 (土) 〜 13 日 (日) 2日間

4 実施場所

長野県伊那谷地区

5 実施者

主催) NPO 法人エコロジー・カフェ
協力) (株) 新葉社

6 参 加 者:

先方:北林氏 ((株) 新葉社社長)
当方:エコカフェ環境教育ユニット

7 行程表および視察実施状況

日付 時刻 内容 詳細

 

12日
(土)
晴れ
11:30 新葉社到着、北林社長と打合せ 北林社長から伊那谷地域の伝統・文化と自然遺産について説明を受け、人びとの暮らしを中心に位置づけた今後の取り組みについて意見交換をした。
13:30 北城節雄会長 (伊那谷自然友の会) との意見交換 1985 年 11 月設立以来の活動 (講演、自然観察会、かわら版発行など) 及び活動理念についてお話を伺った。「まるごと博物館」 構想には大変感銘を受け、今後の取り組みの参考となった。
15:00 棚田視察、下栗地域視察 棚田は田植え後に畑と同様に、電気フェンスを張り巡らし、シカやイノシシの害から守る必要があり、自然との共生のあり方を総合的に見直す必要を感じた。
17:30 ホテルしらびそ到着、反省会 森と海、街を繋げる活動について意見交換。
13 日
(日)
晴れ
05:00 御池 (隕石跡地) 散策 参加者 2 名により先見視察、途中、シカの食害痕を沢山発見した。
08:00 ホテル出発  
09:00 大鹿村伊那谷歌舞伎場視察、上蔵 (わぞ) 史跡視察、中央構造線視察 歌舞伎場は映画の撮影準備をしていたが、伝統の若き担い手を育てることは、自然と共生したこの地域の新たな地域おこしが必要であることを感じた。
上蔵集落には、史跡も多く大鹿村の各集落に平安・鎌倉の両時代の伝統・伝承がモザイク的に残されていることに驚いた。
中央構造線も日本列島の形成の歴史を知る上で、何故地震が多いのかを知る貴重な学びのフィールドであると言えよう。
11:30 帰路  
日本棚田百選のよこね棚田
日本棚田百選のよこね棚田
田んぼの畦に咲くオヘビイチゴ
田んぼの畦に咲くオヘビイチゴ
急峻な斜面に張り付く畑
急峻な斜面に張り付く畑
光岳をバックにパチリ!
光岳をバックにパチリ!
美味しそうなワラビが!
美味しそうなワラビが!
ミヤマニガイチゴの花
ミヤマニガイチゴの花
ヤマザクラが満開だ!
ヤマザクラが満開だ!
しらびそ高原1918mの夕焼け
しらびそ高原1918mの夕焼け
中郷の御池は昔は雨乞いの地
中郷の御池は昔は雨乞いの地
御池途中、シカの食害痕
御池途中、シカの食害痕
大鹿村伊那谷歌舞伎場
大鹿村伊那谷歌舞伎場
上蔵の福徳時は県内木造最古
上蔵の福徳時は県内木造最古
コナラの新芽
コナラの新芽
中央構造線上です!
中央構造線上です!
中央構造線:解説 1
中央構造線:解説 1
中央構造線:解説 2
中央構造線:解説 2
天竜川上流:ハンノキ林
天竜川上流:ハンノキ林

8 コメント

今回の視察は、新葉社社長の北林様のお誘いで実現しました。北城様のお話にありましたように、地域にある全てを 「まるごと博物館」 として、地域づくりのストーリーをいくつも作成することで、地域で生活する人びと自らが地域のよさを再認識し、自然と触れ合い、共に学ぶプログラムを立体的に提供することで、訪れる人びとに新たな生き方を気づかせてくれる機会を提供してくれるに違いないと確信しました。

しかしながら、この地域の集落が山間に点在しており移動に車の手段しかないこと、高齢化が進んでいること、東京圏からはアクセスに車で 3 時間以上かかること、から集客を伴う活性化には地元と都市との協働による草の根的な活動からひとつひとつ課題を解決していくのが成功法と思量する。特に、道路整備に伴い名古屋圏からのアクセスが 1 時間半程度に短縮されることから、天竜川流域の自然エリアの価値観に焦点をあてることで、「共生」 と 「循環」 をキーワードに、今後の地域づくりのヒントがあり、知恵が結集されることが望まれるのではないでしょうか。

エコカフェとしては、会員の皆さまとともに、小さな連携から始めさせていただければと考えます。

(報告責任者:山崎俊巳)

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