四国城郭めぐり
寄稿エッセイ:2007 年 11 月 13 日
松崎哲哉 (エコカフェ法人会員)
暑さが残る 10 月初旬、遅い夏季休暇をとり、城郭めぐりの旅に出た。
目的は 「日本 100 名城スタンプラリー」 の四国 9 城の制覇。総走行距離 2,300km に及ぶ長旅でした。

丸亀城 日本一の高さの石垣は 60m
「日本 100 名城」 とは、日本城郭協会が財団法人となって40周年を迎える記念事業で、日本が世界に誇る文化遺産であり地域の歴史的シンボルである城郭が教育や学習の場として活用されることを狙ったもの。
選考に当たっては、(1) 優れた文化財・史跡、(2) 著名な歴史の舞台、(3) 時代・地域の代表、と規定し、各都道府県から 1〜5 城が選定された。
この全国に散らばる 100 名城を訪れ、スタンプを集めるという単純なコレクションだが、所要時間や費用を考えると大変贅沢な大人の趣味である。
今回訪れた四国の城は順に徳島城、高知城、宇和島城、大洲城、湯築城、松山城、今治城、丸亀城、高松城。
現在、日本に現存する天守閣の数は 12 ある。そのうち四国には高知城、宇和島城、松山城、丸亀城の 4 城もある。
また、日本三大水城のうちの 2 城、今治城と高松城もあり、さながら四国は 「城の宝石箱やぁ〜」 である。
半年前までは、城への興味が殆ど無かった私がスタンプラリーをきっかけに城へ訪れるようになり、次第にスタンプの収集よりも、城郭の魅力に惹かれていったのはなぜか?大まかに 3 つ挙げてみる。
(1) 城下町文化の魅力

松山城 3層天守閣
戦国時代の防御機能の城から、次第に政治経済機能の城として発展した城下町には工芸品や名物料理など現代にも続く特色ある地方文化が生まれ、城めぐりの途中でお土産やグルメとして
楽しませてくれます。
今問題となっている地方再興のヒントが城下町に隠れているのかもしれません。
(2) 城郭建築の魅力
お堀や石垣の土木技術と天守閣や櫓などの建築技術は数百年も耐えてきた城郭がその技術の高さを証明しています。
その技術の中に機能美という芸術が存在し、職人魂が時を超えて伝わってくるのです。
緩やかに反り上がる石垣、重厚な門構え、白く輝く天守閣が現代の建築美とは違い自然と調和した美しい姿が心を癒やしてくれます。
また、城郭の保存や復元という形で現代の職人がその技術を継承していくことで日本文化継承の基礎となっていることは私たちの財産になっていると思います。
(3) 自然環境の魅力

松山城 天守閣より本丸と城下町を望む
城はその土地の地勢を生かした要塞であるため、平地を見渡せる小高い山に城郭が築かれ、その山の麓を河川や堀で囲むことが多い。その城山は平和な現代において憩いの場になっている。
水を湛える堀には魚や水鳥が棲み、苔生した石垣が木陰の中で静に時を刻み、天守閣からは鷹の目線の眺めを味わえ、吹き抜ける風は心地良い。
まるで山全体の自然を城郭が人間から守っているように思えてくるのである。
城めぐりはハイキングと歴史探訪を兼ね備えた大人の楽しみが満載である。
城は昔、国を守り、人を守る軍事的要塞であったが、時が経った現代では文化を守り、自然を守る平和的要塞としての使命を帯びているのではないかと私は思っています。
100 名城制覇までの道のりは長いがとても楽しい道であることは間違いない。
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